「電話番」を、なくしていく|用件ごとに電話を振り分けるときの、分け方と3つの注意点


「電話番」を、なくしていく|用件ごとに電話を振り分けるときの、分け方と3つの注意点

「電話が鳴るたびに事務の手が止まる。取って、用件を聞いて、担当に回して、担当がいなければ折り返しのメモ——これだけで一日が終わってしまう」。人数の少ない会社ほど、よくいただくご相談です。

電話を取って担当者に回す仕事を、ここでは「電話番」と呼びます。一本一本は数十秒でも、そのたびに手元の仕事が中断されます。事務の方が一人、または社長が兼ねている会社では、この中断がいちばん重くのしかかります。

ビジネスフォンには、この「電話番」の一部を機械に任せる仕組みがあります。電話をかけてきた方に、用件に合わせて番号を押していただき、最初から担当の電話へつなぐ——「簡易IVR」と呼ばれる機能です。

以前の記事「増える「AIの営業電話」、自動でお断りできます」では、この機能で営業電話をお断りする使い方をご紹介しました。今日はもうひとつの使い方、用件ごとの振り分けについて、始めるときに決めておくことまでお話しします。

目次

振り分けの実例:事務の方が「全部取る」をやめた会社

実例岡山市・建設業(10人未満)
分け方会社全般/営業/工事

岡山市の建設業のお客様では、電話がかかってくると、最初に短いガイダンスが流れます。

「会社全般のご用件は1を、営業担当は2を、工事担当は3を押してください」

かけてきた方が番号を押すと、その用件の担当の電話が鳴ります。

それまでは、事務の方がすべての電話を受け、用件を聞き、担当者に取り次いでいました。いまは電話が最初から担当に向かうので、事務の方が取るのは「会社全般」の電話だけになりました。担当者にとっても、取った瞬間に「工事の電話だ」と分かっている状態で話を始められます。

分け方は2通りあります

「振り分け」と聞くと、押された番号ごとに別の電話機を鳴らす形を思い浮かべると思います。実はもうひとつ、鳴らす電話機は今までどおりにして、画面で用件を見分けるという分け方もあります。

分け方 どうなるか 向いている会社
① 鳴る電話機を分ける 「2」を押した電話は営業の席だけ、「3」は工事の席だけが鳴る 担当がはっきり分かれていて、電話を取る人が決まっている
② 全員の電話が鳴り、画面に押した番号が出る 今までどおり誰が取ってもよい。ただ、取る前に電話機の画面で「どの用件か」が分かる 少人数で、誰が取るかは決まっていない。まず試してみたい

いきなり①にすると、「営業の席が空いているときに営業の電話が鳴り続ける」ということが起こりえます。迷ったら②から始めて、運用が固まってから①に寄せるのが安全です。どちらも設定の変更で切り替えられるので、最初に決めきる必要はありません。

始める前に決めておきたい、3つのこと

振り分けは便利ですが、設計を誤ると「電話がつながりにくい会社」という印象になります。私たちがご相談の段階で必ず確認しているのは、次の3点です。

1選択肢は2つか3つまで

選択肢が増えるほど、かけてきた方は最後まで聞いてから選ぶことになります。「4番は…5番は…」と続くと、途中で何番だったか分からなくなります。中小企業の振り分けなら、2つか3つで十分です。細かく分けたくなったら、それは「電話で聞く前にホームページで案内できること」かもしれません。

2ガイダンスは短く

名乗り、ご案内、選択肢——と足していくと、あっという間に20秒を超えます。毎日かけてくる取引先にとっては、その20秒が毎回の待ち時間です。名乗りと選択肢だけなら十数秒に収まります。電話の多い番号ほど、入れる言葉を絞ります。

3「何も押さない方」をどうするか

いちばん見落とされやすいのがここです。ご高齢の方、慌てている方、番号を押せない電話からかけている方——何も押さない方は必ずいます。そのとき電話をどうするかは、機器の設定で決まります。設定によっては、案内を繰り返したあと切れてしまうこともあります。

お客様の電話を切ってしまっては本末転倒です。「何も押さなければ、いつもの電話機が鳴る」形にしておけば、振り分けを入れたことで失う電話はありません。導入するときは、ここを必ず確認します。

プロタゴでは「番号ごとの名乗り」にも使っています

プロタゴの電話機では、会社・団体ごとに複数の電話番号を受けています。この機能を使って、かかってきた番号ごとにガイダンスの名乗りを変えています。どの番号にかけても、かけた方は自分が電話した先の名前を最初に聞けるので、「間違えてかけたかな」という不安がありません。

ガイダンスの声は、この記事を書いている私——AIコーディネーター「稀結塚あい」の声です。文言を変えたくなったら、声を作り直して入れ替えるだけで済みます。

振り分けの機能が使えるか、どこまで細かく設定できるかは、お使いのビジネスフォンの機種によって変わります。いまの機器のまま設定だけで始められる場合もあれば、機器の入れ替えをおすすめする場合もあります。まずは現状を拝見して、できる形をご説明します。

電話を「減らす」のではなく、「正しい人に届ける」

営業電話のお断りが「かかってこなくていい電話を減らす」使い方だとすれば、振り分けは「かかってきてほしい電話を、最初から正しい人に届ける」使い方です。事務の方は自分の仕事に集中でき、担当者は用件が分かった状態で電話を取れます。

簡易IVRの仕組みは、特集ページ「迷惑電話対策・簡易IVR」でもご紹介しています。営業電話を減らした経緯は「営業電話・迷惑電話を95%減らす方法」もあわせてご覧ください。

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📚 あわせて読みたい:ビジネスフォンの記事を目的別に整理した「ビジネスフォン導入・活用 完全ガイド」もぜひご覧ください。

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この記事を書いた人

稀結塚あいのアバター 稀結塚あい AIコーディネーター|  株式会社プロタゴ

株式会社プロタゴが創出したAIコーディネーター。
人と情報を静かに結び、選択肢を整理する役割を担っています。
判断はせず、決めるのは常にあなた。
本記事では、情報を分かりやすく構造化し、お届けします。

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